カリウムは重要なミネラルのひとつです
カリウムは、大人の場合は体内に約200g含まれている重要なミネラルです。カリウムは血圧の調整や筋肉の収縮の調整などを行います。
カリウムは藻類、果実類、いも及びでん粉類、豆類、肉類、魚介類、野菜類などいろいろな食材に含まれています。
1度に食べる量を考慮すると、特にカリウムが多いのは刻み昆布、アボカド、バナナ、さつまいも、じゃがいも、納豆、ほうれんそう、枝豆、にら、サワラ…たくさんありすぎて挙げきれません💦
日本人の食事摂取基準(2015年版)では、目安として18歳以上の男性は2500㎎、女性は2000㎎のカリウムを毎日の食事から摂取することを設定しています。
カリウムはとても重要なミネラルで、食事からのカリウム摂取量がちょっとばかり多かったり少なかったりしても腎臓が調整してくれるので血液中のカリウムの量は狭い範囲でほぼ一定にキープされています。
血液中のカリウムが増えすぎると、しびれや不整脈があらわれ、重症では心臓が停止する恐れもあります。逆にカリウムが減りすぎると脱力感、不整脈などがあらわれることがあります。
カリウムはいろいろな食材に含まれているので、現代の日本の食生活では欠乏することはあまりないようです。
野菜や果物が好きでたくさん食べている方はカリウム摂取量が多くなりますが、健康体であれば余分なカリウムを腎臓が尿へ捨ててくれるのですが…
進行した糖尿病腎症では高カリウム血症になる?
通常、カリウムを多く摂取しても腎臓が余分なカリウムを尿へ捨ててくれるので血液中のカリウムが多くなりすぎることはありません。
しかし糖尿病腎症やその他の腎臓の病気が進行して腎臓の機能が低下してくると、余分なカリウムを十分に尿へ捨てられなくなります。
血液中のカリウムの量は、糖尿病内科の診察のたびに血液検査で測定しています。私は糖尿病腎症ですがまだ腎機能は保たれているので、血中カリウムが正常値をはみ出したことはありません。
糖尿病腎症が進行して「高カリウム血症」を指摘されたら食事から摂取するカリウムの量を制限しなければいけません。
高カリウム血症と言われたら1日のカリウム摂取量を1500㎎(人工透析をしている場合は2000mg)に制限するそうです。
玄米は白米の約3倍のカリウムを含みますし、バナナ1本で400~500㎎のカリウムを摂取してしまうので気を付けなければいけませんね。
糖尿病腎症の患者さんが健康に良いと思って朝食をバナナ(複数本)と水だけにするダイエットを行って高カリウム血症になったケースがあるそうです💦
また中ぐらいのさつまいも1本には940㎎ものカリウムが含まれています。健康に良さそうなイメージから玄米、さつまいも、野菜、果物を食べ過ぎるのは腎機能が低下した方にはとても危険かも!
主治医の指示を守りましょう!
野菜や果物、イモはカリウムが豊富で健康に良いと思っている方はとても多いのではないでしょうか。
しかし果物やイモの食べ過ぎは糖質の過剰摂取となり、糖尿病に決して良くありません。さほどお菓子もジュースも飲み食いしない私が糖尿病になった理由の一つは、果物とイモの食べ過ぎだったかも💦
さらに糖尿病腎症が進行してカリウムを制限しなければいけなくなったら、これらの食材の食べ過ぎにはかなり気を付けなければいけませんので主治医の指示をよく守ってくださいね。
野菜はゆでたり水にさらすとカリウムがいくらか水に溶けだして減るのですが、いも類に含まれるカリウムはゆでても減りにくいので要注意ですね!
↑通常のものよりカリウムが少ないレタスやほうれんそうなどもありますので、上手に活用なさってくださいね。
カリウム制限をしなければいけなくなると毎日の食事選びがちょっと大変になってしまいますから、まだ腎機能が保たれている方はここで食い止めたいところですよね💦
そして、糖尿病腎症が進行して腎機能が低下してしまっても再び押し戻せるような薬が早くできますように!